速報!非常勤講師の家族も接種対象に。慶應義塾団交レポートと成果(2021年7月15日)

2021年7月15日に慶應義塾と団体交渉を行ないました。翌日16日に伊藤公平理事長名で重要な連絡があったので、他の交渉内容とあわせ報告します。

慶應義塾のワクチンの職域接種について大学当局から説明された内容

慶應義塾ではモデルナ社製ワクチンを使用しており、7月17日に1回目の接種を終える予定(参考:接種予約者は7月16日時点で42037人)。1回目の接種完了後に、2回目の接種の予約を受け付け、8月下旬までに2回目の接種も完了する予定。あわせて、ワクチンの供給については、政府から1週間に2回程度の頻度でワクチンが届けられており、予約の取り消し等を行なう必要はなく、当初の予定通り、実施できている。

また、ワクチンは余すことなく使用しており、10校以上の他大学の学生に対しても接種を行なっているとのことでした。ただし、ワクチンの数量の確保や接種の準備には苦労している。

非常勤講師の家族も接種対象に加えることについて

当組合は接種予約対象について、現行の専任の教職員の家族に加え、非常勤講師の同居家族についても加えるよう大学当局に求め、それが感染拡大防止の観点から合理的であり、慶應義塾の価値観にも一致するはずであると説明しました。

団交後、接種対象を非常勤の家族に拡大

上記の説明をしている最中、大学当局の出席者は深く理解している表情をしていましたが、なんと団交翌日の7月16日付の文書にて、「7月15日の団体交渉も踏まえて検討し、7月19日から21日の間に、臨時予約枠を設け、接種対象を非常勤の家族に拡大する」との趣旨の通知がありました。当組合の要求を受け止め、団体交渉を通じて、大学がかくも迅速に対応を行なったことついては、率直に評価し、敬意を表したいと思います。また、このことは下記の大学ホームページにも記載されています。

慶應大学コロナ対応ページ(ワクチン接種のポイント)

ご家族の予約は早めに

上記で説明を受けたようにワクチンは余すことなく使用しているとのことです。予約枠数が限定されており、予約日まで日が短いため、早めに予約する必要があります。詳しくは学内サイトを通じて予約方法等を周知しているとのことですので、そちらをご参照ください。

PCR検査について

PCR検査の取り組みついても、議題に上がりました。

内閣官房のモニタリング検査については、当初の計画より提出の締め切りが早まったため、体育会の学生を中心にして実施したとのことでした。また、東京都のモニタリングにも参加する予定だそうですが、都から具体的なスケジュール等について提示されていないとのことでした。大学独自にPCR検査を継続的に実施できるよう準備を始めているとのことですので、今後の動向に注目したいと思います。

病気休職の制度について

厚労省の告示に基づいて、非常勤講師の病気休職制度を整備するよう申し入れを行ないました。大学側は、専任の講師と非常勤講師との間での休職制度について、その待遇差が不合理な差にあたるかどうかを確認している段階で、2021年度末に進捗を報告するという約束を取り付けました。

非常勤講師がコロナに感染した場合どうなるか?

就業規則では、非常勤講師が病気で休職せざるを得なくなった場合、「1ヶ月を超えなければ、契約を解除しない」と定められているとのことでした。当組合は、非常勤講師がコロナに感染した場合は、1ヶ月を超えて休職した場合であっても、契約を解除しないよう申し入れました。コロナに感染して休まざるを得ない場合、職を失うリスクを負ってしまわないよう、大学側に誠実な対応を求めました。大学側は、実際に非常勤講師がコロナに罹患した事例がないか、その場合、どのような対応を取ったかなどについて、8月中旬までに回答を行なうことを約束しました。

組合に参加したい方へ

もしも労働条件などで困っていれば、首都圏大学非常勤講師組合にご参加ください。大学で働く方であれば、常勤、非常勤問わず、教員、職員問わず参加できます。