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早稲田大学団体交渉報告

講師給引き上げで大きな成果【講師給(50歳以上)は2023年度に1コマ月3万9千円台へ】引き続き交渉を継続します

2021年4月28日、首都圏大学非常勤講師組合と早稲田大学との団体交渉が開催されました。この団交における講師給引き上げ問題に係わる事項について報告します。

Ⅰ.早稲田大学は、講師給の8.3%、月額約3千円の引き上げを提案(講師給は2023年度に月額3万9千円台へ)

早稲田大学は、前回団体交渉において、2020年度の講師給を0.5%改定するとの回答を行い、組合側は、0.5%の改定では、外国人講師給の廃止(国籍による講師給の差別の解消)に伴う調整給の解消に30年以上かかり、明らかに2016年3月の労使合意に反すると指摘し、提案を拒否、再検討を求めました。また、このような状況では神川県労働委員会に救済申立を行うことになることを警告しました。前回団体交渉を受け、今回、早稲田大学は次のような給与改定を提案しました。

2021年度 0.5%改定、2022年度及び2023年度 1.5%改定、および2023年度に授業の100分化に伴う3.8%改定。

Ⅱ.組合側は提案を歓迎しつつ、交渉継続を要求

この提案は、2016年の労使合意で実現された2018年度講師給と比較すると、2019年度及び2020年度の0.5%改定を加えて、8.3%、50歳以上で月額約3000円の引き上げとなるもので、調整給の半分を解消することになります。講師給の引き上げにより格差解消に努力するとの労使合意の趣旨にそった講師給の改定案であり、組合側は、提案を歓迎し、この提案をベースに交渉を継続する限り、労使合意違反として労働委員会に救済申し立てを行うことはしないことを大学側に確約しました。

しかし、2023年度までの総額で3000円の引き上げになるものの、その最大の要因は、授業の100分化に伴う給与改定にあり、ベースとなる通常の給与改定は平均年1%の改善に留まっています。今後もこのペースで改定を行う場合には、残りの8.3%の改定の為に、ほぼ2期8年かかることになり、トータルで今後10年以上を要することになります。やはり、ベースとなる通常の給与改定率が平均1.0%と低すぎることが問題です。組合側は、通常の給与改定率を0.5ポイントずつ引き上げ、2021年度 1.0%、2022年度及び2023年度 2.0% とし、100分化に伴う3.8%の改定を加えて、2019年度からの改定を9.8%の引き上げとすることを求めました。この場合は、通常の講師給引き上げは、年平均1.5%となり、残りの6.8%の改定を1期4年程度で達成できることになります。組合側のこの対応を踏まえ、非常勤講師給改定問題については、引き続き団体交渉を継続することとなりました。

Ⅲ.非常勤インストラクターの給与改定について

また、非常勤インストラクターの給与改定については、組合側は、非常勤講師給との顕著な格差の解消を求めてきました。今回の給与改定提案では、通常の改定については、非常勤講師給と同率での改定が提案されましたが、100分化に伴う講師給改訂については、11.2%とし、格差を縮小する提案が行われました。組合側は、この提案を歓迎するとともに、通常の改定率についても、格差解消の観点から、非常勤講師給の引き上げ率に対して1ポイントの上乗せを行うことを提案しました。

大学側は、組合側対応を踏まえた交渉継続の前提として、組合員である非常勤インストラクターの少なくとも1名について顕名を行うよう組合側に求め、組合側は検討を約束しました。

早稲田大学 団体交渉担当 今井 拓